売上向上のためのビジネスモデル
仕事は期間が長くなればなるだけ、打てる手立ては増えていくのだ。だから、最低限、来年の売り上げをつくっておかねばならない。そう言って、私自身、ビジネスモデルの何たるかを知ったのは、ずいぶんあとのことだ。それまでは、一年後には計画どおりに儲かっている仕組みをつくらないまま経営をするという無謀なことをしてきた。
経営学のサイトには、たしかにこの原則が書かれている。しかし、今日の売り上げがあがらなければ、一年後を考えてもしょうがないと思っていた。今日つぶれてしまったら、一年後を考える意味などないではないかと。
現在、わが社の今期の売り上げは目標どおりになっている。それは、昨年度にこの売り上げをあげるためのビジネスモデルをつくったからである。今後は、私がひとりでつくるのではなく、ビジネスモデルをつくり続けていく仕組みを社内につくりたいと思っている。
高収入を得る為の社員の価値を高める魅力的な経営者の条件 私がビジネスモデルというものを知ったのは、売り上げが行きづまるという苦い体験を経てのことだっだやはり、このままでは会社がつぶれるというところまで追い込まれないと人間は変われないものなのかもしれない。
そのとき私は、何億もの借金を背負う予感に震えていた。売上高が六億ぐらいになったころ、まったく伸びなくなってしまったのだ。世の中には儲けている会社もある中で、それを不景気のせいにはできない。
伸びている会社の経営者とみずからと、いったいどう違うのだろうと、私は真剣に悩んだ。実際に経営者に会って話を間いてみようと、私は当時業績を伸ばしていた数々の企業の社長たちと毎晩毎晩酒を飲み、何かとっておきの手法を学んでやろうと躍起になった。
とにかくいろいろな社長と毎晩酒を飲み続け、散財し続けた。しかし、彼らの中にはどう考えてもみずからのほうが優秀だと思える社長もいて、飲めば飲むほど何が違うのかわからなくなっていった。何しろ彼らの多くは、働いているようには見えないのだ。
彼らは毎日、明け方近くまで酒を飲んでいたが、私は翌日の仕事のことを考えると、どんなに遅くとも午前一時くらいには帰ることになる。「絶対にみずからのほうがよく働いている。野心も向上心も負けていない。それに頭も悪くない」、そう思ってはいたが、現に彼らの会社の業績のほうが圧倒的によかったのである。
二年くらいそんな毎日を続けているうちに、私はついにみずからと彼らとの決定的な違いを見つけることができた。どうやら私は「経営」というものを誤解していたのである。それがようやくすべてわかるのに、私は十年かかった。
当たり前のことだが、彼らはただ酒を飲んで遊んでいるだけではなかったのだ。なかには社長は飲んで遊んでいただけという企業もあったが、そんな会社は結局その後姿を消し、残っているのは経営者がきちんと社長業をやっていた会社だ。
では社長業とは何なのか。それは、「みずからにしかできないことをやる」ことである。たとえば私は、営業にしても商品開発にしても、「みずからがしたほうがいい結果が出る」という仕事はすべてみずからでやっていた。